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テレビアニメ「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」

テレビアニメ「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」は、4社が出資した。アミューズのほか、アニメ制作会社のマッド・ハウス(東京・杉並、小林信一社長)、映画企画制作会社のフィルムリンク・インターナショナル(東京・世田谷、山本又一郎社長)、WOWOWという顔ぶれだった。

一話当たりの制作費は平均2000万円だった。これは、通常アニメの約二倍に相当した。2003年夏には、アメリカで同作品のビデオ販売も開始した。2003年秋には国内でサントラ版CDも発売した。

所属ミュージシャンの喜多郎が音楽を担当

アミューズは、「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」を通じて、アニメ関連ビジネスの経験を蓄積した。

「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」では、元アミューズ所属ミュージシャンの喜多郎が音楽を手がけた。アミューズの所属俳優が声優を務めた。こうして、自社の人材を有効活用した。

動画



映画配給子会社を東芝に売却

アミューズは2003年3月末に映画配給子会社「アミューズピクチャーズ(旧:アミューズビデオ」)」(東京・世田谷、加藤鉄也社長)を東芝に売却した。会社名は「東芝エンタテインメント(現:博報堂DYミュージック&ピクチャーズ)」に切り替わった。

そのうえでアミューズは、コンテンツの制作と、コンテンツから派生する権利ビジネスに特化することにした。なかでも、アニメは有力な分野だと考えた。アニメ関連商品の開発などキャラクタービジネスも積極的に手掛けることにした。


アメリカのスタジオと共同製作を目指す

アミューズは、2004年夏以降の劇場公開に向けて同アニメの実写版を米国のスタジオと共同制作することも検討した。総制作費は約70億円。2005年には劇場版アニメ作品を制作、日米両国での公開を目指した。

また、アニメ製作においては、所属タレントの権利管理のノウハウを転用できる部分が多いと考えた。ゲームなどの関連ビジネスを展開するうえでも、有利になると判断していた。

ホリプロも参入

芸能プロダクションではホリプロも2003年4月に放映を開始したテレビアニメに出資した。その後も、芸能プロダクションが新規事業としてアニメビジネスに参入する事例は増えた。